地域の中核となる、放射線科検査に強い病院

医療法人社団 翠明会 山王病院様
放射線科 医長    下総 良太先生
放射線部    石橋 力技師長
医療法人社団 翠明会 山王病院は千葉市の郊外にあり、1980年に60床の病院として設立されて以来、40年以上にわたって地域医療に貢献し続けています。現在は310床、外来患者の1日来院数は約850名、年間の手術件数約1800件という安定した病院に成長しました。非常に早い時期からPET画像診断センターを設立し、放射線科の充実に力を注いでいます。大学附属病院からの検査依頼も多く、放射線治療も積極的に実施しています。
導入の経緯

2014年にそれまでにお使いのPACSから、PSPのPACS「EV Insite net」に入れ替えさせていただきました。以前は山王病院とPET画像診断センターに別のシステムが入っており、とても不便な状況になっていました。この2つのPACSを統合し、特にPET画像の読影に強いビューアーシステム「EV Insite R」をお使いいただくことで、先生方の負荷を軽減することが出来ました。更にサテライトクリニックである山王整形クリニック、関連施設の山紫会 谷嶋医院とも画像共有することを実現しております。
この成果が大きかったことから、2020年には、近隣施設から多くの患者紹介予約をとっていただけたり、画像やレポートの閲覧のための地域連携システム「Portal Space Ace PLUS(PSA+)」も導入することとなりました。

加えて教育、研究、臨床の質を向上させたいとのことで、文書や画像を一元管理できる症例管理システム「EV Palette」も導入させていただきました。このことで、今まで以上に放射線科検査の質の向上を目指していただけることと思っています。
PACS更新時に、あわせてRIS「ARIStation」も導入していただき、MWMを実施させていただいたことで、検査時に手間をかけず、患者さんの名前などの入力ミスを無くすことが可能となりました。更に撮影した画像をより適正な形で共有していただくために、検像システム「EV Confirm」もご使用いただいております。

導入の感想

放射線科 医長    下総 良太 先生

当院では年間のCT検査が約1万件、MRIの検査が6000件程度あります。画像診断管理加算2を取得している関係もあり、これらの全てについて出来るだけ早くかつ臨床的に有用な読影レポートを作成することを心がけています。
PSPのPACSを導⼊することで、読影の効率は⾶躍的に向上しました。それまでは画像のフュージョンやPETのSUV値の計測は全て専⽤ワークステーション上でしか実施できなかったのです。それが今では、院内のどの端末にもインストールされているDICOM ビューアー上で簡単に行えるようになりました。更にシステムトラブルがなく、多機能の割に動作が軽快ということも効率的な読影を可能とする大きな要因となっています。
当院では近隣の医療機関からの紹介検査も多く行っています。新たに地域連携システムを導⼊することで、予約の際の様々な手間を軽減し、またこれまで郵送のためタイムラグの生じていたレポートや画像をよりスピーディーに依頼病院にお届けできればと思っています。

放射線部    石橋 力 技師長

放射線部には22名の診療放射線技師がいます。病院だけでなく、PET画像診断センター、リニアックセンター、山王整形外科クリニックなどの放射線科検査や治療を担当していて、毎日、精力的に仕事をこなしてくれています。
PACSを入れ替えた時に、RISもPSPのシステムに更新しました。以前のものに比べ、画面表示をカスタマイズできたり、使い勝手がよく、融通が利いたりする点を評価しています。自分が見たい項目をすぐ検索、ソートして表示することができますし、よく使う検索項目をプリセットにして残すことができる機能も気に入っています。表示スピードの速いDICOMビューアーと連動させて、患者さんの状態を把握しながら検査できるところも有用ですね。

< 2019年取材 >