地方独立行政法人 長野市民病院 様
【施設情報】
ご施設名:地方独立行政法人 長野市民病院
住所:長野市大字富竹1333番地1
病床数:400床
主要モダリティ:一般撮影装置 4台、CT 3台(うち、治療計画用 1台)、MRI 2台、血管造影装置 2台、X線透視撮影装置 3台、マンモグラフィ 2台、核医学検査装置 1台、放射線治療装置(うち、外部放射線治療装置:リニアック 1台、密封小線源治療装置:RALS 1台)
長野市民病院は、「がん診療」「救急医療」「脳・心臓・血管診療」を中心に、医療を通して市民・地域社会へ貢献しています。高度で良質、そして安全な医療を優しく・温かく提供していくことを理念に、地域に開かれた病院を目指しています。
導入の経緯
PSP社のRISを導入したのは2007年。以前は他社製のRISを使用していましたが、従来使用していた他社製RISのサポート体制の希薄化に不安感を持つ中で、今後の継続的な運用に課題感を持ち新たなメーカーを探していたところ、PSPと出会いました。PSPは、当院の要望に柔軟に対応できることに加え、具体的な設計や新機能の提案も積極的だったことを覚えています。更には、将来のRISの在り方やその実現に向けた今後の開発計画に関して熱意を持って考えてくださり、RISの機能性も今後高まっていくだろうなとワクワクする展望が見えたことが導入の決め手となりました。PSPは当時RISを扱っていませんでしたが、当院の要望を基に、「放射線業務管理システム ARIStation」の前身である「RISE-1」を開発。運用する中で追加開発を繰り返し、機能を充実させながら、2022年12月に現在の「ARIStation」へとバージョンアップされました。
導入後の感想
「ARIStation」は安全かつ効率的な業務に欠かせません。例えば、オプションで導入した“バーコード受付機能”では、患者情報とバーコードが紐づいているため誤認防止につながっています。また、受付時には、検査予約が入った患者さんを一覧で表示される画面を確認するのですが、その患者さんが複数の検査予約があるかどうかをアイコン表示により一目で確認できるため、混雑状況の確認や検査室の振り替えが容易となり、案内がよりスムーズになりました。具体的には、「検査室の空き状況の関係で、先に一般撮影装置での検査をお願いします」という風に、受付状況を確認しながら患者さんの案内ができることで、受付業務の効率化や患者さんの満足度向上に役立っています。更には、臨床現場においては情報収集の時間が限られているため、導入以前、その都度必要な情報を電子カルテから取得する点において、迅速に参照できるような仕組みがあればと考えていました。「ARIStation」では電子カルテに格納されている患者の禁忌薬剤や血液データ、感染症情報などを画面上で即時に確認できるため、情報収集の手間が大幅に軽減しました。重要な情報はポップアップで表示される仕組みになっており、見落としを防げることも嬉しいポイントですね。
今後への期待
当院では、PACSやレポートシステムもPSP製品を採用しているため、システム間の連携がスムーズです。そのため、医療スタッフからは、患者入力作業の軽減や検査進捗のリアルタイムでの把握、画像・レポート・過去画像の参照の効率化等、ワークフローの効率化や診断精度の向上といった点で、導入の効果がより発揮されていると思います。また患者さんの目線でも、正確な患者情報の管理検査履歴の把握等により、スムーズな医療を提供できています。このように、医療スタッフ側・患者さん側の双方において、RIS導入後、放射線科における検査業務全体の満足度向上が図れています。
また、PSPの迅速かつ充実したサポート体制は安定運用に欠かせない要素となっています。医療現場ではシステムの使い勝手や運用に関する細かな要望が多く上がりますが、そうした声に耳を傾けて頂きました。今後も、より現場に寄り添った製品開発やサービスの提供を継続してほしいと考えています。
< 2025年取材 >