2009年にPSPのPACSが最初に導入されて以来、10年以上にわたってPSPの製品を使用いただいております。現在はPACSをはじめ、多数のシステムが稼働中で、放射線診断科を中心とした院内の画像閲覧環境をトータルにサポートしています。
遠隔読影システムは、2014年、当初遠隔地に在住している非常勤医師に読影をおこなってもらう目的で導入されました。その後、救急からのオンコールで休日夜間の画像診断を行うようになりました。2021年現在、新型コロナウイルスの対策として、読影室の密を避けるため、自宅からの読影に積極的に使用されています。目下のところ、常勤4名、非常勤4名の自宅と繋ぎ、一か月に1,000件以上の遠隔読影がおこなわれています。今後は遠隔読影業務のさらなる効率向上のために、システムを拡張される予定です。
放射線診断科 医長 藤井 佳美 先生
当初は、遠方におられる非常勤の先生の読影用に導入した遠隔読影システムですが、新型コロナウイルスの影響で自宅からの読影を運用開始して以来、通勤時間がなくなり効率的に業務をおこなえていると感じます。特に夜のオンコール読影では、在宅しながらタイムリーな読影が可能です。夜間に救急で運ばれた患者さんの画像読影をタイミングよくおこなうことができ、その後の治療方針の決定に役立っています。結果的に患者さんにとって質の高い医療が提供できているのではと感じます。
唯一悪い点を挙げるとしたら、働きすぎてしまうところですね。今後の目標としては、周辺の施設間を繋ぎ、中枢に放射線科の機能を集めて画像の集中読影ができるような環境構築を考えていきたいです。最終的には、昼夜問わず、全ての検査画像にレポートを記入し、画像とレポートがセットとなるのが画像診断の理想のかたちではないかと感じています。
< 2021年取材 >