聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院

放射線科 山内栄五郎 部長
放射線科 形部倫子 先生
医事課電算室 岡部政人 部長

「当院は、横浜市の誘致にのっとり生まれた地域中核病院です。他にも東部病院などありますが、当院は横浜市西部地区300万世帯以上を担う病院という位置付けです。
開院当初より救命救急センターを備え、NICUを抱えているということもあり他県からも患者さんが訪れ、大変忙しくしています。大学病院ではありますが、 コメディカルの方も含めて非常にやる気が高い施設の気質になっています」

システム導入前の多忙な業務

(山内部長)単純写真も含めて全て読影していた頃は、仕事が終わるのは午前1時を過ぎてしまっていました(大変でありつつも面白かった思い出ですが)。現在、例えばMRの撮影スピードが向上し画像枚数もものすごく増えている点から分かるように、昔と同じスタッフ数で読影をするには手が回らなくなってきました。
その他に、当放射線科ではインターベンションなどの手技がとても多く――手術中の失血を止めたり――、とてもアクティヴに活躍しています。日本全国でもトップクラスではないでしょうか。それらの手技を終えた後に、やっと読影をすることができます。手が空いている人は読影できているにしても、朝7時半に来ているので夜7時には終わらせないと次の日に響いてしまいます。
以前64列のCTが入った時には、たくさんの画像をフィルムで読んでいたため、他の施設には「詐欺みたいなものだ」と言われていたこともあります。スタッフの勤務時間をチェックしたらものすごい数字になって、これではどうしようもないということで依頼のあった検査だけを読影するようにして、なんとか夜7時~8時頃に終わらせていました。

導入前の調査にみた高評価

(山内部長)単純写真も含めて全て読影していた頃は、仕事が終わるのは午前1時を過ぎてしまっていました(大変でありつつも面白かった思い出ですが)。現在(山内部長)次第にフィルムでの業務が大変になってきた頃、何度も申請を出していたPACSがやっと導入できそうだということになりました。その時には、関東の大学病院のうち、最後のPACS導入施設になっていました。
導入にあたり、当院は「いいものを安く入れよう」というポリシーが働いているので下手なものは入れることはできません。施設見学や学会などでの展示でPACSを見せていただいて、ピー・エス・ピー(以下、PSP)のEV Iniste netがなかなか良いと聞きました。
それを持ち帰り、技師が全国のPSPユーザーに連絡を取り評価を聞いてみると、平均して90点だということで――技師長にはくせのある方が多く、なかなか辛いコメントをするものですが――、高い値だと感心しました。その後院内に設置してもらいスタッフで触れてみたところ、良さそうなシステムだと判断し、導入に至りました。

システム担当者として好印象

(岡部主任)放射線科医が読影しやすいストレスのかからないシステムというのが第一条件ですが、加えて各診療科の先生が使いやすい簡便なシステムを導入する、というのが目標でした。
PSPを選んだ一番の決め手は、担当営業が病院のことを考えて非常に親身になって提案をしてくれた点です。その後導入の際にエンジニアも親身になってくれ、業者と病院という観点ではなく、まるで“病院の職員”というような気持ちで作業をしてくれました。営業にしろエンジニアにしろ、がんばって導入してくれた、という点がPSPの良さだと思います。

PACS、RISによる画像運用の統合

(岡部主任)09年3月にフィルムレス運用を開始し、同時にRISも稼働させました。
サポート面を考慮しRISはPACSと同一ベンダーにしたいと常々考えていました。RISとPACSを同一ベンダーにすることによって保守サポートを楽にできるようにしようと考え、RISもPSPに決めました。

システム概要

(岡部主任)フィルムレス運用に伴い「スキャンセンター」を稼働させ、画像の取り込みと書き出しを一元化して、他院からの紹介患者さんが持参したCDの画像を取り込むなど行なっています。フィルムで持参いただいた場合、同センターでPSPのPACSサーバーに取り込み、診察室にてCDに添付された他メーカーのビューアーを使わずとも使い慣れたPSPのビューアーで画像を見られるようにしています。

患者待ち時間がゼロに

(岡部主任)フィルム運用の際は、撮影してから現像するまで、また各診療科へ搬送する時間がかかり最大で2時間程度の待ち時間が発生し、患者さんを待たせてしまう状態でした。フィルムレスPACS運用になってからは、撮影したとほぼ同時に画像がサーバーへ取り込まれますので、患者さんが撮影室から診察室へ戻る間に診療科の先生がモニターで画像を確認できるようになった、というのが最大のメリットではないかと思っています。

研究会の準備まで考慮されたPACS

(山内部長)サムネイルがきれいにすぐ出てきますし、段階ごとにMRとCTを比較しやすいです。
毎朝の救命のカンファランスの時も、スタッフが見てわかりやすいので大変良いです。スタッフが気付かないうちに勉強になっています。恐らく、若い先生方は他施設に行った際に(PSPのPACSでできることが)できないので、びっくりするのではないでしょうか。
それ以外に気に入っている機能ですが、時間がない中で研究会に参加することがよくあり、出発前の30分~1時間前に症例をまとめるなど苦労します。そういった時に、PSPのPACSにはPowerPointに出力して仕上げる機能があり感心します。それを動画にする場合でも速い出力が可能ですし、(病理写真をPACSに取り込んでいるので)病理で撮った写真を(PowerPoint_に)追加するのも簡単にできます。
私はそれほど他社のシステムを使ったことがないのですが、使い込んだ先生がそれを見てはびっくりしています。こういうところは真似ができるので将来的にはどこのシステムでもできるようになってくるとは思いますけど。
PSPは病院の要望に対してよくカスタマイズしてくれます。病院によって使い方が異なるので、最終的にはその病院に合ったカスタマイズがどれだけできるのか、そしてシステムが安定しているか、ということが(選定するために)問われる点かな、と思います。今使用していて特に大きなトラブルは経験していないので、PSPで大丈夫だと思っています。

「読影履歴」機能などで“楽”な読影

(形部先生)一番使いやすいと思っているのが「読影履歴」機能です。さっき読んだ患者さんの画像がその状態で出てくるので、ちょっと参考にしたいと思った時やコンサルトを受けていて一旦読影を中断しなければならないような時に、またもう一度さっきの患者さんに戻りやすいところが良いです。
比較する時に、サムネイルが出るので、今どこを見ているのかが分かって比較したい画像が検索できるのが良いです。これはなかなかない機能だと思います。
ボタン1つで再構成画像が作れるところも気に入っています。動作も速く、読影していて手間がかからず楽です。

放射線科の将来像

アメリカがそうであるように、こういった大きな病院にいるオンサイトの放射線科医というのは、インターベンショナルを中心とするような人たちが残ってくると思います。(読影業務は)読影センターに任せて、残っている人たちは研究を中心にしています。医療の体制が違うのでそういったこと(研究)に対して日本でお金がつくのか分からないですし、読影と研究の両方の業務を行なわなければならないので大変でしょうけれども。
専門分野がそれぞれある中で、例えば骨とか軟部とかの珍しい画像を見た時に、昔は本で確認していたところを今はWEBで画像検索して確認することができます。もう少し日本に特化したシステムとなった上で、それがサーバー上でつながっていて専門の先生にコンサルトをお願いしたい場合に、対象となる症例だけを閲覧できるというようなシステムがあると、もっとよくなると思います。そういう専門の先生方も興味がある画像を集めているし、私たちにしてみてもひょとするとお昼に出ている間に的確な答えが返ってきているかもしれない、ということもありうるわけです。そうすれば、いろんな仕事が的確に、早く、充実してくるのじゃないかと思います。

PSPに期待すること

益々大きくなって欲しいと思います。
先日も、マンモグラフィ専用の新しいソフトウェアを入れてくれて感心しました。若手のエンジニアが非常にやる気があって、そんな社員が何人もいればさらに良い会社になってくるのではないでしょうか。
PSPに対しては、よりサポートをしっかりしていただいて、この後にリプレイス時期が来た時にも「PSP以外は考えられない!」という気持ちにさせるようにしてもらいたいです。